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前回、ハイレゾストリーミングサービス「TIDAL」を契約して色々試してみたところ、多くの方々と同様にRoonに興味を持ちました。
早速、Roonを契約したので、記事にまとめてみます。
Roonは「全方位型音楽再生ソフト」
Roonとは「総合音楽再生ソフト」と評されることが多く、一見意味が分からない方が多いと思います。
Roonにはそれぞれの役割別にCore、Remote、ARCなどの種類があり、余計に分かりにくそうと感じていました。
実際のところは、Coreさえ決めてしまえば、あとは何となく理解出来るように思いました。むしろ考えすぎると余計に分かりにくくなるかも知れません。とりあえず飛び込んでみるのが吉、といったところでしょうか(笑)
使ってみると確かに「総合音楽再生ソフト」という言葉は合うのですが、ミュージシャンのバイオグラフィを初めとし、リリースの年代や作詞・作曲・プロデューサーなどの関連人物を辿って再生出来たりと縦軸にも横軸にも対応した「全方位型音楽再生ソフト」とも言えるんじゃないかなあと思いました。
例えばジャズ界の巨人、マイルズ・デイヴィスは若かりし頃、チャーリー・パーカーの熱心なフォロワーでした。デビュー後は常に新しい要素を取り入れようとし、1960年代後半に型破りなロックで名を馳せたジミ・ヘンドリックスとも共演を熱望していました。
Roonはこうした背景も「影響を受けた人」として表示し、各ミュージシャンページへの移動が簡単に出来ます。リンク先の各ミュージシャンページにはまたバイオグラフィとディスコグラフィ、似ているアーティスト、影響を受けた人etc…があり、更に音楽を深掘りしていくことが可能です。
一人のミュージシャンをじっくり聞き込むことも出来れば、数珠繫ぎのように時代背景や影響を含めた周辺のミュージシャンも聞くことができるわけです。
Roonの利用料金は月14.99ドルから。TIDALのように低価格で契約する裏技はなし
Roonは最初の2週間はお試し期間として全ての機能が無料で試せます。
利用料金は以下の3通り。(詳細はこちら)
筆者はとりあえず1年契約しました。
- Flexible: $14.99/月
- Annual: $149.88/年
- Lifetime: $829.99/買い切り
とりあえず、Roonを1年契約。
— 🔊Audio Beginner (@AudioBeginner) August 17, 2023
今のレートだと月額約¥1,800くらいかな。 pic.twitter.com/HgxfwJtsGU
ちなみに決済は米ドルのみですので、TIDALのように他国からVNP接続して低価格で契約する裏技はありません。
Roon単体では音は出ない
Roonだけでは音楽を再生することは出来ません。
自分で音源を準備するか、TIDAL、qobuz、KKBOX、いずれかのサブスクサービスを契約してRoonと連携させて初めて音楽を再生出来ます。
Roon自体がサブスク契約をした上での構造とも言えるため、ほぼ全てのRoonユーザーがサブスクサービスと連携させていると思われます。
最低限必要なものは以下の4点です。
- Roonで利用可能なサブスクサービス、または音源ファイル
- Roon Core
- DACまたはネットワークオーディオプレーヤー
- DACまたはネットワークオーディオプレーヤーから受けた音声を再生する装置
最も肝心なのは2番目のRoon Coreですが、筆者はこの選定が面倒くさくてRoonを避けていました(笑)
Roon Coreの選定
その名の通り、Roonの核をなすRoon Core。これがないと話が始まりません。
筆者はMac mini (mid 2010)とIntel NUCで試した結果、Intel NUCを選択しました。
Mac mini (mid 2010)は古すぎてダメ
まずはAudirvana専用機(詳しくは以前の投稿を参照)としていたMac mini (mid 2010)で試してみたところ、古すぎて最新版のRoonがインストール出来ませんでしたが、Legacy版がインストール可能でした。
ただ、やはりと言うべきか、動きがモッサリとしていました。RoonはCPUパワーを必要とするので、古いパソコンはスッパリと諦めた方がいいでしょう。
本日のRoon導入顛末
— 🔊Audio Beginner (@AudioBeginner) July 29, 2023
Mac mini (mid 2010)が古すぎて最新版入らん →
Legacy版インストしたけど納得できん →
代わりにインストール済のAudirvanaでTidal動かそうと思ったら再生不可 →
仕方がないのでNUC買ってRoon ROCKぶち込もうか悩み中(イマココ)
Intel NUC + Roon Optimized Core Kit (ROCK)は発熱を除けば◎
その後、色々調べているうちにRoonがLinuxをベースに開発したカスタムOS、Roon Optimized Core Kit(通称:ROCK) の存在を知りました。
ROCKはIntelのミニPC、NUC(Next Unit of Computing)の利用を前提にしたものです。
このIntel NUCにはNUC ミニ PC、NUC キット、NUC ボード、NUC Laptop キットの4種類がありますが、筆者は省スペースでお手軽なNUCキットを使用することにしました。(インストール方法などは後日改めて記事にします)
Intel NUCで運用するROCKは、省スペースかつモニター不要のヘッドレスなのも大きな利点です。
Intel NUCは発熱の問題を抱えてはいるものの、音質や操作性に関しては「もうこれでいい」と思えるレベルでした。
2023年7月、Intelは同事業から事実上の撤退を表明している。(ITmedia PC USER)
Roonは利用者がどこにいても、端末が何であろうともOK
Roonを使って強く思ったのは前述の全方位型音楽再生ソフトとしての魅力と利便性の良さでした。
ここで言う利便性とは、利用者がどこにいても、端末が何であろうともCoreに接続できるという点です。
通常の家電は1つの機械に対して1つのリモコンが対になっていることがほとんどですが、Roonの操作はMac、Windows、iPhone、iPad、Androidなど何でも可能、つまりRoonを操作するためには手近にある端末でOKなわけです。これは1つのCoreに対して複数のリモコンが使えることを意味します。
また、Roonに接続出来る再生機器があれば、場所すら関係なく利用出来ます。
筆者は1Fのリビングと2Fの寝室にオーディオシステムを置いていますが、1Fに置いたIntel NUCにRME ADI-2 DAC FSをUSBで接続、2FはAirPlay経由でWiiM Miniを使ってRoonのレシーバー代わりにしています。1Fで聞いていた曲を途中で止めて、2Fでその続きを聞くことも可能です。
更にRoon ARCを使えば外出先でも自宅のRoonに接続出来てしまいます。
このように、端末や場所の制限をほとんど受けない利便性の良さには驚くばかりでした。
次回はRoon Optimized Core Kitのインストールと、NUCの運用について書こうと思います。(書きました)