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Twitterでも話題になっていたプリメインアンプ、SOULNOTE(ソウルノート) A-0を購入しました。
今回はこのA-0の使用レビューを書いてみます。専用ボード、SSB-1のレビューもありますよ。
使用環境
A-0の使用環境は以下の通りです。
- プリメインアンプ:SOULNOTE A-0
- スピーカー:JBL L26 Decade
- DAC:iFi audio GO Bar
- 音源:Amazon Music HD(iPad 6th Gen Wi-Fi model)
SOULNOTE A-0の仕様は以下の通り。
出力 | スピーカー:10W×2(8Ω) ヘッドホン:3.0W×2(32Ω) プリアウト:2.0V(10kΩ) |
---|---|
全高調波歪率 | スピーカー:0.2%(10Hz〜100kHz 3.3W 8Ω) ヘッドホン:0.03%(10Hz〜100kHz 200mW 32Ω) プリアウト:0.005%(10Hz〜100kHz 2V 10kΩ) |
周波数特性 | スピーカー(8Ω 1W):5Hz〜350kHz(+0/-1dB) ヘッドホン(32Ω 200mW):5Hz〜400kHz(+0/-1dB) プリアウト(10k Ω2V):5Hz〜400kHz(+0/-1dB) |
入力感度/インピーダンス | LINE1,2:0.775V/10kΩ(H), 4.0V/50kΩ(L) LINE3,4:0.775V/5kΩ(H), 4.0V/25kΩ(L) |
トータルゲイン | H:22dB L:8dB |
S/N比 | 115dB(IHF Aネットワーク) |
電源電圧 | AC100V 50/60Hz |
消費電力 | 31W(J60065) 20W(アイドリング時) |
最大外形寸法 | 本体: 430(W)×109(H)×418(D)mm |
質量 | 8.0kg |
真空管アンプに慣れ切ってしまうと、トランジスタアンプのワイドな周波数特性に驚きますね。
ちなみにA-0の入替え前に使用していたSV-Pre1616Dは15Hz~70kHz、SV-P1616Dは5Hz〜150kHzでした。
導入のきっかけ
この猛暑に真空管アンプは熱すぎる
元々、寝室用で使用していた真空管アンプがこの猛暑では熱すぎるため、夏の間だけでもトランジスタアンプに変えたいと思ったのが購入のきっかけでした。
ベッド真横のキャビネットに真空管プリと真空管パワー(しかもプッシュプル)を置いていたため、「エアコンかけてりゃ気にならなくね?」などというクソリプは通用しません。
オーディオ系SNS界隈の評判
SOULNOTE A-0は、筆者がTwitterでフォローしているオーディオ系ユーザーにも愛用者がおり、評判も上々のようでしたので興味がありました。(特にNonyさんのレビューにはかなり影響されたことをここに告白しておきます)
使用レビュー
無駄を一切排除しながらも印象的な外観
まずは外観から。
無駄を一切排除した思い切りの良い外観はとても好印象。
フロントパネルはSOULNOTE全機種に共通する印象的な深めの凹凸があるヘアライン加工のアルミ。
印字は控えめでシンプルなフォント、LEDも小さめで端正なバランスに仕上がっています。
ただボリュームを表示するマークもあまりにも控えめすぎて分かりにくいのがマイナスポイント。
筐体は黒のハンマートン塗装のようで、少し光沢のある仕上がりです。
サイズをよく調べないまま買ったのですが、奥行きがギリギリでした。結構大きいですね。
美しすぎる美音
この子、ホント綺麗な音するのね。#soulnote pic.twitter.com/8qVVDIgCK8
— 🔊Audio Beginner (@AudioBeginner) July 13, 2022
購入後、JBL L26とサクッと繋いで出てきた音は美しすぎる美音でした。
L26からこんなにキレイな音が出るのは初めての経験。
JBLと言えばジャズやロックを熱く再生してくれるものですが、A-0を繋いだL26は別のスピーカーかと思われるほどクールな出音です。
特にピアノの高域再生は実に素晴らしいものがあります。
過去に使用経験のあるアンプではROTEL RA-1070がこれに近い印象ですが、美しさではA-0の方が断然上回ります。
ジャズやロックの熱っぽさやダイナミックさに欠けるかも
一旦、満足してしまうとアラを探したくなるのがオーヲタの性。
美しくクールな出音であるが故に、良い意味での雑味や粗野さも全く無く、ジャズやロックの熱っぽさ、ダイナミックさに欠けるな、というのがしばらく使ってみての印象でした。
もっとも、A-0を選ぶ方はリアリティ重視でしょうし、JBLを比較対象すること自体が野暮と言えます。
そして、これは現行のワイドレンジなモニター系スピーカーとあわせてやれば、その実力を遺憾なく発揮できることは想像に難くありません。
プリアウトでパワーアンプを繋いで遊べる
A-0にはプリアウト端子が4系統装備、つまり2台のパワーアンプが接続可能。
プリアウトからパワーアンプで味付けを遊んでみるのも良いかも知れません。
というか、プリアウト端子があるからこそA-1でなくA-0をチョイスしたわけでもあります。
独特のこだわりも面白い
トランジスタは高めの温度設定
SOULNOTEの商品説明には以下のようにあります。
SOULNOTE製品は全て問題のない範囲で高めのトランジスタの温度設定となっております。 そのため一般的な製品と比較して、セット温度は高めですが異常ではありません。
プリもパワーも真空管を使っていた筆者に言わせれば、熱がないのも同然なレベルです。
しばらく使っていれば、ほんのり温かい程度にはなりますが、それでも「高め」な印象は全くありません。
夏はやっぱり熱をもたないアンプがいいですね😆
あえて防振しない
また、あえて防振もしていないそうです。
SOULNOTE製品は音質を最重視した結果、あえてトップカバーやシャーシ等の防振を行っていません。
インシュレーターが金属製で3点支持にしてあること、うち1点はトランス直下に配置してあるのも非常に興味深いです。
専用ボードで音質アップ
同時に購入しておいた専用ボード、SSB-1にA-0を設置して試聴してみました。
デフォルトの金属製インシュレーターをA-0に同梱されているスパイクに換装。
スパイク受けを入れたSSB-1にA-0を設置。
専用ボードはブラウンとナチュラルの2色展開ですが、やっぱり黒にはブラウンですね。
専用ボード設置後は中域の実体感が増す
専用ボード設置後は中域の実体感が増し、よりリアルな出音になりました。
ボードありの方が筆者好みです。
ただ、このボードは3万以上もするためコスパとしては少々微妙かも知れません。
A-0の難点
全体的に非常に満足のゆく製品ですが、天の邪鬼な方のためにも難点も書いておきましょう。
一体型バナナプラグが挿せない
バナナプラグは挿せるのですが、スピーカーターミナルの間隔が広く、左右一体型のプラグは挿せません。
デフォルトのインシュレーターでは動いてしまう
A-0のデフォルトのインシュレーターは金属製です。
筆者が設置している無印良品の木製キャビネットの上ではすぐにズレてしまいます。
接地面の素材によっては更にズレやすかったり傷がついたりする可能性も高いと思われます。
まとめ
実売約10万で、この出音は間違いなく買いでしょう。
ただ、オーディオに限らず半導体を用いた製品は原材料費や輸送費の高騰に円安も加わり、もれなく値上げが続いています。
SOULNOTEも2021年9月に一部の高級機種を値上げしていますが、昨今の状況を鑑みると再度値上げを行う可能性が高いのではと思っています。
新品の在庫は枯渇したままですが、中古でも見つけたら迷わず購入することをおすすめします。