レコードジャケットの底抜け、背割れを直してみる

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今回はレコードジャケットの底抜けと背割れを直し方を書いてみます。

底抜け、背割れとは

レコードジャケットの底抜けと背割れ

底抜けとは文字通りレコードジャケットの底が破れていること、背割れはレコードジャケットの背表紙が割れていることを意味します。

中古はともかく新品のレコードでもぞんざいに扱われたり輸送途中で底抜けしているものもあります。
クレームを入れて交換してもらえる場合はまだしも、在庫がなく交換できない場合は泣き寝入りですよね。
そんな経験を幾度となく経て、直し方を模索して辿り着いたのが今回の方法です。

底抜けと背割れの直し方

必要な道具

必要な道具

底抜けと背割れを直すために必要な道具は以下の通りです。

  • 水貼りテープ(幅25〜30mm程度)
  • ピンセット
  • 塗料皿(水をためておくための小さな皿)
  • 不要なダンボール
  • カッター
  • クリップ

「水貼りテープ」を聞き慣れない方が多いと思いますが、この補修作業では最も大事なアイテムです。

見た目は薄手のガムテープのようですが、水貼りテープとは以下のようなものです。

水貼りテープは通常3cm前後の幅の帯状の紙で、片側に糊が加工されたものです。糊面に水分を含ませると粘着状になり、様々に接着させることができます。かなり強い接着力があるので、画用紙を固定することに利用されます。(デッサンと言う礎

この水貼りテープで破れた部分を補修するわけです。

補修方法

まずは破れている場所を確認して該当箇所と長さをメモしておきます。

水貼りテープを切る

該当箇所の長さより2cm程度長く水貼りテープを切っておきます。
こうすることで貼る時に多少ズレてもカバーできます。

ダンボールを水貼りテープよりやや大き目に切る

ダンボールを水貼りテープと同じ個数、やや大きめの長さと幅に切り半分に折っておきます。

水貼りテープを糊面を表にして山折り

切った水貼りテープを糊面を表にして山折りにします。

ダンボールも半分に折る

同じくダンボールも半分に折ります。(真ん中に軽くカッターで切れ目を入れておくと折りやすいです)

水貼りテープを濡らす

水を軽く浸した筆で水貼りテープを濡らします。
※あまり濡らしすぎると貼った後で水と糊がはみ出る可能性があります。糊面全体を軽く濡らす程度でOKです。

破れている箇所の内側から水貼りテープを貼る

ピンセットで水貼りテープを持ち、破れている箇所の内側から水貼りテープを貼ります。
ピンセットを右手に持って、左親指と左人差指でジャケットをガバっと広げながら作業するとやりやすいです。
貼った後は水貼りテープに浮きが出ないようピンセットで軽く押さえてやります。

ダンボールをあてがい、その上からダブルクリップをはさむ

貼り終えたらダンボールをあてがい、その上からダブルクリップをはさみます。
ダンボールをあてがうのはダブルクリップの痕がジャケットにつかないようにするためと、密着させて接着をより強固にするためです。

乾燥後

乾燥させた後はぴったりとくっついて破れた跡がほとんど目立たなくなっています。

背割れの場合はピンセットでは届かないと思いますので、長めの箸を使うとやりやすいです。

やってはいけない補修方法

筆者がこれまで経験した方法で、「これは失敗だな。。。」と後悔したものも記しておきます。

セロハンテープ

言わずもがなですが、レコードジャケットの補修においてセロハンテープは最も使ってはいけないものです。

テープが貼られたOscar Petersonのアルバム

随分前にヤフオクで購入したOscar Petersonのアルバムがセロハンテープを思いっきり使っていて、いまだに触るたびにベタベタします。
セロハンテープは劣化しやすく、貼った場所も変色し、いつまでもベタつきが残る厄介なものです。
どんなに困っていてもセロハンテープだけはやめた方がいいです。

木工用ボンド

破れた箇所をジグソーパズルのように貼り合わせていく途方も無い作業に心が折れます。
その割に乾燥前の接着力が弱く、大きく破れた箇所には全く役に立たないことも。
更に慣れないうちはボンドがはみ出して妙な形のまま固まったりします。
何より乾いた後に光沢がペカペカと残るので濃い色のジャケットなどは不自然極まりない仕上がりになります。

両面テープ+厚紙

両面テープ+厚紙で補修すると接着力は強力ですが、厚紙の部分だけ厚みが増すため該当箇所がモッコリします。

まとめ

最初は難しく感じるかもしれませんが、水貼りテープは意外と簡単でキレイに仕上がります。
ぜひお試しください。
1枚でも多くのレコードジャケットが直るといいなあ。

あとがき

先日ツイートしたように、筆者は現在更年期障害のような症状で何も手につかない日々が続いています。
少し楽になりつつあるのですが、時々やたらと動悸がするので出来るだけ刺激を受けないようにしています。
そんなわけで週イチで更新を続けてきたブログは更新頻度が低くなっています。