Ankerの電源タップ「PowerPort Strip PD 6」はオーディオ用に使えるのかを検証してみた

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Googleでエンジニアとして働いていたスティーブン・ヤンを中心に、Google出身の数名の若者達によって2011年に設立されたAnker
モバイルバッテリーでその名を馳せ、今や各種家電にもテリトリーを広げる同社が2020年11月上旬に販売した電源タップ、PowerPort Strip PD 6はオーディオ用に使えるのかを検証してみました。

結論:意外といい

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オーディオマニアは電源にこだわってナンボ。
家電メーカーのタップごときに良い結果を出せるものか!小童が!と、オーディオマニアらしい(?)いやーな感じの斜に構えてトライしてみたところ、これが意外と良かったです。

比較試聴

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折角なのでPowerPort Strip PD 6、Furman SS-6B、CLASSIC PRO PD12IIを比較試聴してみることにします。

試聴環境

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試聴は寝室用システムで行いました。

  • プリアンプ:Sunvalley SV-Pre1616D
  • パワーアンプ:Sunvalley SV-9T SE
  • スピーカー:Trusonic 80FR(Sansui SP-50のエンクロージャーを流用)
  • MPD:Raspberry Pi 4B(4GB) / IQaudiO Pi-DAC Zero

元々、寝室の電源はCLASSIC PRO PD12II(約1万円)を3P-2P変換プラグを噛ませて100Vの2P壁コンに繋いでいるだけ。特に電源コンディショナーなども使用していません。

PD12IIと同じく何の対策もしていない100Vの2P壁コンセントから電源をとりました。

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タップにはプリアンプとパワーアンプの電源プラグだけを繋ぎ、音源はKeith Jarrett “The Köln Concert”をVolumioで再生して試聴しました。

Anker PowerPort Strip PD 6

Anker PowerPort Strip PD 6

Ankerが2020年11月上旬から発売している電源タップで価格は¥4,300程度です。

インプレッション

Anker PowerPort Strip PD 6

冒頭で述べたとおり意外と良いです。

強いて言えば高音が目立ち、全体のバランスとしてはあと一歩といったところでしょうか。 オーディオ用でもない普通の電源タップでこれだけのポテンシャルがあるなら本気で専用タップを作ればもっと良い結果が出せるのでは?とも思います。
AnkerはSoundcoreブランドでイヤホンやスピーカーを製品化していますから、本格的なオーディオに踏み出せる土台もあります。
もっとも、同じオーディオとは言えコンシューマー向け製品とは方向性も収益性も大きく変わるわけなので、そう簡単にいくものではありませんが。

使い勝手

非常によく考えられた使い勝手と思いました。

Anker PowerPort Strip PD 6

6口のコンセントのうち2口はアダプター用に大きめに間隔がとってあり、全て3ピン仕様でホコリ防止シャッターが付いています。3Pプラグの食いつきもまずまずでした。 本体のコンセントプラグは2ピン仕様なので変換アダプターは不要、ケーブルはやや太めでも取り回しやすく、長さも2mで十分すぎるほどです。

またUSBポートが装備されているのは本当に助かります。 しかもUSB-A×2、USB-C×1、合計3口もあるので、iPhone、iPad、MacBook Proも一気に充電出来ちゃいます。

外観

筐体はホワイトを基調とし、同社のコーポレートカラーでもあるブルー、シルバーを使って非常に洗練されたデザインにまとめられています。

日光が当たると白色LEDが見難い

惜しむらくは光が少し当たっただけで電源スイッチに配された白色LEDが見難くなること、地色のホワイトにシルバーの文字は少し離れると視認性が非常に悪いという点がありました。どちらもスッキリまとめた同系色デザインが仇となっている感じですね。
とは言え、使用する上では致命的な欠点でもないので問題ないでしょう。

改造はほぼ不可

Anker PowerPort Strip PD 6

自作erとしては改造の二文字が頭に浮かびますが、この筐体はビス留めではないため殻割りが必要です。
しかも筐体は樹脂製のため割れる危険性が高いです。

非常に薄いためレセプタクル交換も不可能

また非常に薄いためレセプタクル交換も不可能です。

出来るとすれば電源プラグを切り落としてMarincoやオヤイデに変えることくらいでしょうね。
ただホワイトでまとめられたデザインの製品にゴツい真っ黒なプラグが付くことを想像しただけで「やめとこ」と思いますが😅

というわけで改造はほぼ不可と言っていいでしょう。

仕様

サイズ (mm)
ケーブル長
重量 定格電圧・電流 口数 価格
227 × 95 × 30
2m
643g 125V・15A 6 ¥4,290

その他:多重保護システムが電子回路のショート防止、温度管理。

Furman SS-6B

Furman SS-6B

世界中のプロのミュージシャン、サウンド・エンジニア、放送局等のためのAC電源機器を製造しているアメリカの企業、Furman。(日本ではエレクトロ・ハーモニックスが代理店)
Furman SS-6Bはミュージシャンやレコーディングスタジオでも導入されることが多い電源タップです。
価格も¥5,500前後で比較的安いのが助かります。
筆者宅では今もFurman SS-6Bを3台愛用しています。

インプレッション

Furman SS-6B

音質は中低音がゴリッと出て立体感が増します。
オフィス用テーブルタップから乗り換えるとその差は歴然、一聴して分かるほどです。
最初の電源タップとしては最適と思います。

使い勝手

必要最低限にまとめられ、よく出来た製品です。

大きめのスイッチ、6口のレセプタクルはPowerPort Strip PD 6ほどではないにしてもアダプターを設置できる間隔があります。
黒い筐体に赤い電源スイッチは視認性も抜群、レセプタクルの食い込みも強力で3Pピンタイプはびくともしません。

電源ケーブルがやや固いのが難点でしょうか。

外観

デカい、重い(1.25kg)、長い(ケーブル長4.5m!)、三拍子揃ったいかにも業務用然とした無骨さが妙にカッコいいんです。
その分、設置にはスペースが必要ですが。

改造も可能

レセプタクルの換装も比較的簡単

ビスを外せばすぐに蓋を開けることが出来、レセプタクルの換装も比較的簡単です。
昔、ヤフオクではレセプタクルをオーディオ用に換装した改造品を出品していた人もいました。

FプラグはMarinco 5266BLに換装

筆者は元のプラグを切り落として、Marinco 5266BLに換装しています。

仕様

サイズ (mm)
ケーブル長
重量 定格電圧・電流 口数 価格
235 × 45 × 85
4.5m
1.25kg 125V・15A 6 ¥5,258
その他:スパイク&サージ保護回路、サージフィルター、EMI/RFIフィルター。
サージ保護:雷や様々な要因から引き起こされる異常高電圧、異常高電流から電気機器を保護するための機能。(サンワサプライ
スパイク、サージ:一般に定格以上の電圧がかかる電源異常は過電圧と呼ばれるが、その持続時間によって、スパイク(ナノ秒~マイクロナノ秒)とサージ(ミリ秒単位)に分類される。(コトバンク
EMI、RFI:EMI(electro magnetic interference:電磁波妨害)、RFI(radio frequency interference:無線周波数妨害)(EDN JAPAN

CLASSIC PRO PD12II

CLASSIC PRO PD12II

CLASSIC PROはサウンドハウスのプライベートブランド。
コスパに優れた製品が多く、完成度も侮れません。

インプレッション

今までずっと使ってきたこともあり、やっぱり一番しっくりきました。
変なクセや味付けのないフラットな印象で、高〜低音までバランス良く出ています。
ピアノの聞こえ方は比較した3機種では一番良いと思いました。

使い勝手

電源タップは意外と場所をとるものです。
口数も多く必要になる場合があり、ラックタイプの電源ディストリビューターにしておけばよかったと後悔することが何度もありました。
その点、PD12IIはリア8口、フロント4口、合計12口もある上、価格は約1万と信じられないコスパです。
3ピンタイプで口の間隔も広く、アダプターが多い場合も安心出来ます。
特に4口のフロントは左に3口、右に1口と分かれていて、これが地味に使い勝手がいいです。

CLASSIC PRO PD12II

寝室で使用しているとノートパソコンの充電や照明、掃除機に使うなど「ちょっとしたこと」にとても便利です。
写真のように棚に入れても上面がフラットなので上に機材を置くことも出来ます。 ケーブルの長さが3mあるのも助かります。

外観

デザインは黒をベースにいかにも業務用といった雰囲気。
主電源スイッチが大きく分かりやすいです。
ラックマウント式で非常にスリムにまとめられています。

改造も可能

PD12IIはリアにミキサーライト端子があります。
筆者は全く気にならないのですが、このライト用電源トランスの通電音が出るらしく、これを消す方法がサウンドハウス オフィシャルブログに書かれています。

また、SS-6B同様に電源プラグを切り落として換装することも可能です。

仕様

サイズ (mm)
ケーブル長
重量 定格電圧・電流 口数 価格
483 × 44.5 × 310
3m
4.9kg 100V・14.9A 12 ¥9,878

その他:スパイク・サージ、ノイズフィルター、過剰電源保護回路。

まとめ

最終的に3機種の比較試聴になってしまいましたが、Anker PowerPort Strip PD 6は良い製品だと思いますし、USBポート付きなのはやっぱり便利です。
音質に拘りたい方はFurman SS-6Bを、更に口数も多く欲しい方はCLASSIC PRO PD12IIを検討してみるのもいいと思いますよ。

3機種の仕様

品名 サイズ (mm)
ケーブル長
重量 定格電圧・電流 口数 価格
Anker PowerPort Strip PD 6 227 × 95 × 30
2m
643g 125V・15A 6 ¥4,290
Furman SS-6B 235 × 45 × 85
4.5m
1.25kg 125V・15A 6 ¥5,258
Classic Pro PD12II 483 × 44.5 × 310
3m
4.9kg 100V・14.9A 12 ¥9,878