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年に一度の超PayPay祭が開催中ですね。
ワイモバイルユーザーの筆者は期間中の日曜日は高還元を受けれるので、前から気になっていた「TANNOY GOLD 5」を購入。
折角の機会ですから手持ちのパワードスピーカーと比較試聴してみることにしました。
※記事中の価格は執筆当時のものです。
1年経っても大人気のTANNOY GOLD 5
約1年前にリリースが開始された「TANNOY GOLD 5」は、人気の上にコロナ禍の影響もあってか断続的に品切れが発生していて、一時期はオークションやフリマアプリでプレミア価格になっていました。
今でも全く値崩れしておらず、ほとんどのショップで¥44,000(ペア)となっています。
TANNOY GOLD 5はその名の通りゴールドがデザインのポイント。
ギラギラしすぎない、程良い塩梅の高級感に惹かれました。
ヘアライン仕上げの筐体もいい感じです。
ビンテージオーディオ好きにはたまらない旧ロゴなのも見逃せません😁
比較レビュー
ここでは筆者が愛用している同じ5インチでパワードスピーカーのKRK ROKIT RP5 G2と比較してみます。
スペック比較
機種 | 周波数特性 クロスオーバー |
サイズ (WxHxD) 重量 |
定格出力 |
---|---|---|---|
TANNOY GOLD 5 | 70Hz - 20kHz ±3dB 49Hz - 20kHz -10dB 2kHz |
183 x 294 x 252 5.8kg |
200W |
KRK ROKIT 5 RPG2 | 52Hz - 20kHz ±2dB 3kHz |
185 x 282 x 230 6.1kg |
HF:15W LF:30W |
どちらも5インチウーハーで筐体サイズもほぼ同じ。TANNOY GOLD 5の方が300gほど軽いです。
クロスオーバーはTANNOY GOLD 5が2kHz、KRK ROKIT RP5 G2は3kHz。
定格出力は200Wと30Wで約7倍もの差があります。
(画像は音BACSより引用)
そして最も大きな違いが同軸とセパレート。この違いが果たしてどう出るかが楽しみです。
コアキシャルスピーカーは、一ヶ所で、中低音から高音まで再生しますので音源としては、非常にまとまりが良いと言えます。(音BACS)
外観比較
同じ5インチのはずなのにTANNOY GOLD 5はウーハーを囲むゴールドの縁取りのせいか口径がKRK ROKIT RP5 G2より少し大きく見えます。
TANNOY GOLD 5はフロントに2つのTRIMがある分、リアパネルはスッキリしています。
SPEAKER POSITIONとBASS ADJUST用に配された2つのスライドスイッチには厚みがなく指が滑りやすいのがイマイチ。
入力はステレオミニ、TRSフォン、XLRの3種類でRCAピン入力がありません。
KRK ROKIT RP5 G2のフロントには一切スイッチ類はなく、全てをリアパネルにまとめています。TANNOY GOLD 5のようなスライドスイッチはありません。
入力はRCAピン、TRSフォン、XLRの3種類でステレオミニ入力はありません。
TANNOY GOLD 5、KRK ROKIT RP5 G2共に底面にゴムシートが貼ってあります。
比較試聴
試聴環境
今回はDJ用モニターとして比較しますので、いつものビンテージオーディオ群ではありません。
- ターンテーブル:Technics SL-1200 MK5
- カートリッジ:Ortofon Concorde Nightclub E
- ミキサー:Allen & Heath XONE S2
試聴盤はそれぞれ異なるジャンルから以下の3枚をピックアップ。
- Keith Jarrett “The Köln Concert”
- The Chemical Brothers “No Geography”
- The Rolling Stones “Sticky Fingers”
では早速行ってみましょう。
Keith Jarrett “The Köln Concert”
TANNOY GOLD 5
全体的にやや暗い印象で高音の伸びが鈍く重い。
ただしライブ会場の広さや実体感、奥行の再現は○。
KRK ROKIT RP5 G2
高音の伸びが素晴らしい。
逆に低音がやや軽く実体感や奥行の深さは今ひとつ。
The Chemical Brothers “No Geography”
TANNOY GOLD 5
バスドラの抜けが良く気持ち良い。
荒っぽい出音が「ぶっ壊したい、何もかも」のコーラスとぴったりハマり、妙な高揚感がありました😁
KRK ROKIT RP5 G2
自然なまとまり。少しだけ腰が重い印象。
バスドラの抜けやバランスはこちらの方が上。
The Rolling Stones “Sticky Fingers”
TANNOY GOLD 5
ミックの粘着質なボーカルが妙な刺々しさを纏って違和感大。
未エージングのせいかドラムとギターのアタックもキツく、耳障りな印象。
3枚の試聴盤の中で最も違いがよく分かる結果に。
KRK ROKIT RP5 G2
ねっとりしたミックの歌声、特徴的なキースのギターもしっかり再現。
この時代のモコモコしたストーンズの音はこうでなくちゃ。
まとめ:エージング未完了では刺々しさと荒っぽさが目立つ
TANNOY GOLD 5を絶賛しているサイトが多いですが、現時点では筆者にはそうは思えませんでした。
少なくとも購入直後の状態は刺々しさと荒っぽさが目立つ印象で、クロスオーバー(2kHz)周辺が少しもたつくというか雑な感じが否めません。音量を上げ下げしながら聞いてみると顕著です。
また、意外と盲点なのが、このご時世でハイレゾ非対応であること。同製品の再生周波数帯域は20kHzまでですが、現行品でペア約4万円のKRK RP5G4でも40kHz出ます。(TANNOY GOLDシリーズはスペックシートを見ると全て20kHzまでとなっています)
ステレオミニ入力を配したのはモバイルデバイスを意識してのことと思うのですが、ならばなぜハイレゾ非対応なのかが謎過ぎます🤔
それから多くのサイトで指摘されていることですが、音量が大きすぎます。
INPUT TRIM最小でもかなり大きく、ニアフィールドモニターでここまで大きくする必要があるだろうか?と疑問に思ってしまいました。
TANNOY GOLDシリーズを購入検討している方は、「TRIMで調整できるから大丈夫」と思っていると確実に後悔します。音量調整できるプリアンプやミキサーが必須です。
色々と辛口で書きましたが、エージングが終わった頃に再度比較してみると評価も変わるかも知れません。
また改めて試してみたいと思います。